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納豆、何回かき混ぜるのがいいのか

2018年03月13日

納豆、何回かき混ぜるのがいいのか  正しい食べ方

何回かき混ぜるのがいいのか…医学的に正しい納豆の食べ方を教えよう


賞味期限が切れても大丈夫

 まず、どのような納豆を選べばいいのか。医学博士の須見洋行氏はこう提案する。

 「大粒の納豆と小粒の納豆がありますが、小粒のほうがいいでしょう。というのも、粒が小さいほうが発酵しやすく、納豆独自の栄養を豊富に含んでいることが多いからです。

 一方、大粒のものは小粒に比べ発酵させるのが難しく、商品によってはうまく発酵できていないことがあります。ごはん粒の大きさに近い小粒のものを選ぶことをお勧めします」

 ひきわり納豆と普通の納豆では、ひきわり納豆のほうが表面積が広いため、納豆菌が多く付着し、ビタミンB2などが普通の納豆よりも多く含まれている。

 納豆を店頭で購入し、家に持って帰った。次に気にすべきは、食べる「タイミング」だ。購入してからどれくらいの日数が経って食べるのがいいのだろうか。

 管理栄養士の麻生れいみ氏はこう話す。

 「納豆は買って来てから少し時間を置くと、熟成しアミノ酸が増えてうまみが強くなります。好みによりますが、買ってすぐ食べるよりも、賞味期限に近いほうがおいしく食べられます。

 保管は冷蔵庫で行ってください。常温で保存をすると、一気に納豆の『再発酵』が進んでしまい、すぐにアンモニア臭が強くなったり風味が消えたりして、『食べ時』を逃しやすいのです」

 納豆と言えば発酵食品の王様だが、賞味期限は大体1週間程度。賞味期限が切れてしまったものを食べても問題はないのだろうか。

 前出の須見氏が言う。

 「賞味期限が2~3日切れていたとしても十分食べられます。また、賞味期限から数ヵ月経っても食べられることは食べられます。納豆菌は非常に強力なので、ほかの雑菌が侵入することを許さないためです。

 ただ、干からびてしまい風味も味もあったものではありませんから、さすがに食べることをお勧めはしませんが……」


Photo by iStock
毎食、食べても大丈夫

 思わず大量に買いすぎてしまって、賞味期限が切れそうな納豆がたくさん残っているという場合は、冷凍すれば、それほど品質を損なわずに長期保存することができる。

 全国納豆協同組合連合会の緒方則行氏はこう解説する。

 「賞味期限が来る前に冷凍すれば、栄養は損なわれません。しかし、水溶性のビタミンが多少抜けてしまうのと、食感が失われてしまうのは否めません。

 冷凍したものは、冬場なら8時間、夏場なら6時間ほど常温で解凍してから食べるといいでしょう。時間がある場合には冷蔵庫で10時間くらいかけて解凍するといい」

 続いて食べる「量」はどうだろうか。納豆は1パック当たり30~50g程度で、約90だ。

 「私は1食につき1パックを食べることを勧めています。納豆はカロリーも高すぎず、タンパク質、ビタミンが豊富なので、1日3パックくらいなら栄養過多になることもありません」(前出・須見氏)

 しかし、多くの人が食べるのは、1日に1パック程度だろう。そうした場合、1日のうちどの時間帯に食べるかがポイントとなる。

 朝に食べるのか、それとも夜がいいのか。

 「夜がオススメです」と言うのは前出の麻生氏。納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓を溶かす力がある(第1部参照)。

 このナットウキナーゼが働き始めるのが食後4~8時間くらい経ってからだが、ナットウキナーゼは睡眠中のほうが働きやすいのだ。

 さて、納豆を混ぜる段に入る……とその前に、もうひとつ注意しておくべきことがある。冷蔵庫から納豆を取り出すタイミングだ。

 重要なのは、食べる前に冷蔵庫から取り出して30分ほど常温で置いておくこと。納豆菌は非常に強力なので、短時間のうちにも増殖し、腸内に届く菌の量も倍増するのである。もちろん腸内環境を整える効果はいっそう高くなる。

 こうしてようやく納豆を「混ぜる」準備が整った。何に気を付けるべきなのか。麻生氏が続ける。

 「混ぜる回数は好みによりますが、『粘り』をたくさん出すことには意味があると思います。粘りはポリグルタミン酸という物質でできていますが、これは、胃壁を守ったり、腸管では老廃物の排出を促進したりしてくれるのです」

 体にいい「粘り」を出すためには、いくつかコツがある。ひとつは「混ぜる回数」だ。

 「20回程度が普通だと思いますが、もっと混ぜたほうが断然粘りが出やすくなります」(麻生氏)

 本誌記者が試してみたところ、100回程度で白っぽい粘りが全体に行きわたり豆同士がなかなか離れないという状態になった。200回では粘りが泡だったようになり、滑らかな口当たりに。

 300回では粘りの量に変化はなかったが、粘りにうまみが加わるような感覚があった。

 しかし、500回を超えたあたりから納豆の粒が潰れ始め、口当たりがベチャベチャして悪くなった。味との兼ね合いも考えて好みの回数を見つけるのがいいだろう。

 もうひとつ、混ぜる際の「順序」も大切だ。

 先にタレや醤油、カラシを入れてからかき混ぜてしまうと、ポリグルタミン酸が水分と吸着してしまい、粘りが生まれにくい。先にかき混ぜてからタレを入れることで、粘りが増える。

 一度混ぜた後にタレを入れることで、口当たりがよくなり、うまみを感じやすくなるというメリットもある。

 混ぜる「向き」については、時計回りであろうと、反時計回りであろうと変化はないので、左利きの人も安心してほしい。ただし、途中で混ぜる「向き」を変えないことが大切。方向を変えると、うまみの成分が壊れてしまうからだ。


空腹で食べてはいけない

 納豆の栄養を効果的に摂取する際に一番注意しておくべきは、「何と一緒に食べるか」「どう調理するか」である。

 ポイントは、ナットウキナーゼが熱に弱いということ。50℃で活性が弱くなり、70℃を超えるとほぼ機能しなくなってしまうと言われている。

 「炊き立てのアツアツごはんと混ぜてしまうと、効果が弱くなってしまいます。少し冷ましたごはんと一緒に食べるのがいいでしょう。

 同じ理由で、加熱調理をすると効果が小さくなってしまう。味噌仕立ての汁に、潰した納豆を入れる『納豆汁』は風邪に効きますが、納豆を入れるのは最後にし、その後は煮立てないほうがいいと思います」(麻生氏)

 アツアツごはんはNGだが、納豆は、単品ではなく何かと一緒に食べたほうがより健康への効果が高い。東京都立食品技術センター主任研究員の細井知弘氏が言う。

 「納豆菌は、状態によっては酸に弱い性質を帯びています。そのため、胃酸に直接さらされると納豆菌は死んでしまい、生きたまま腸に届きにくいのです。

 その点、納豆をごはんなどと一緒に食べると、胃酸の影響がやわらいで、納豆菌が生きたまま腸に届き活動しやすくなる。理にかなった食べ方と言えます」

 「一緒に食べる」という点では、「薬味」の選定も重要だ。

 「定番の薬味であるネギに含まれるアリシンは、納豆に含まれるビタミンB1の吸収を促進してくれます。ビタミンB1は疲労回復を助けますが、この効果がいっそう高まるのです」(前出・麻生氏)

 その一方、一緒に食べることで、納豆の栄養を打ち消してしまう食品もある。

 納豆の独特のにおいをやわらげてくれ、食べやすくなるからという理由で、卵を入れて納豆を食べている人は少なくないだろう。しかし、これが思わぬ落とし穴。麻生氏が続ける。

 「卵の卵白に含まれる『アビジン』という物質が問題なんです。納豆には『ビオチン』という、疲労回復や食欲増進に効果のある物質が含まれていますが、アビジンはビオチンの吸収を妨げ、効果を削いでしまう。卵と一緒に食べたい場合は、卵黄だけを混ぜるほうがいいですね」

 では、卵焼きや目玉焼きも、納豆と一緒に食べてはいけないのかといえば、そうではない。卵白に含まれるアビジンは、加熱することで性質が変化し、ビオチンの吸収を妨げなくなるのである。

 食品ではないが、血液をサラサラにする薬「ワーファリン」を服用している人にとって、納豆は「禁忌」。納豆がワーファリンの効果を弱めてしまうからだ。

 ちょっとした工夫をするだけで「奇跡の食品」はさらにパワーアップする。今日からでも、紹介してきた食べ方を試してみてはいかがだろうか。

 「週刊現代」2018年1月27日号より




引用元の記事はこちら(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180312-00054199-gendaibiz-bus_all&p=1)


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